オリーブの樹の下で笛吹く半獣神


一級品の先天的資質を携えた苗だけを選んだカベルネ・フランを主に使用。1ヘクタール当たり6800本を植え付け、ゴブレ型に仕立てて一本一本に支柱を立てた。ヴァングローの北の谷、「カスノーヴ」と呼ばれるテロワールは、南北に向いた巨大な岩壁の西山麓に位置する。それぞれの株が隣の株を直射日光から守り、その陰で作業ができるように方向をそろえて植付けされている。「ル・クロ・デ・フェ」地区のメルロー種は、複数の親株から育てた苗木に支柱を添え、ゴブレ型に仕立てる。フェノール酸の熟成 を待ち、完熟したブドウを遅めに収穫する。円錐形のステンレスタンクで、二種のブドウをいっしょに醸造する。温度を管理しつつ、一般的な醸造を行い、その間、一日二回のピジャージュ と、空気に晒しながらのルモンタージュ を行う。一部は新樽で熟成し、残りはタンクで熟成。その後、五月から六月の少し早い時期にボトル詰めする。洗練された味わいを目指し、余韻の長さと塩味が身上。この品種を、粘土・石灰質土壌の偉大なるテロワールで育てたからこそ醸し出される新しい味わいだ。深いガーネット色のローブ、最初に熟れた果実の香りが立ち、赤ピーマンのローストのような香りがほんのり漂う。口に含むとタンニンは力強いながらもなめらかで、余韻長く、上品。「クラシック」という言葉がふっと浮かぶ。ラベルに描かれた半獣神は、ワインと共に毎年歳をとってい