Images dérisoires

7000ヘクタールの小さな区画に2005年、「ティント・フィーノ」と呼ばれる本物のテンプラニーニョ種をスペインのリベラ・デル・デュエロに住む友人のドメーヌから譲り受けて植え付けた。1ヘクタール当たり7000株をゴブレ型に仕立て、一本一本に支柱を立てる。もう一方は、標高450mの土壌で取れるカリニャン種。東向き斜面で非常に晩生。戦後に植えられたものだ。 2011年に初収穫。テンプラニーニョは熟し切ってから収穫するので、10月初めに手摘みで収穫し、木箱に詰める。除梗し、醗酵前マセレーションを数日行う。収穫したカリニャンに加え、フレッシュさと張りを出す。醸造方法はごく普通で、醗酵は二週間ほどかけてゆっくりと行い、その間、毎日軽いルモンタージュ とピジャージュ を行う。シュルリー にてタンクで熟成。蒸発を防ぐため、空気にさらしながらのルモンタージュを繰り返す。軽く濾過した後、二酸化硫黄をごく少量に抑えて添加(規定では150mgまでのところ25mgのみ)、ボトル詰めする。黒い、濃密なワインが出来上がる。口に含むと、引き締まり、濃厚で、それでいてなめらか・・・そして荒々しい。あまり類のない、意表を突くワインだが、最後は味わい深い。口あたりはフレッシュで面白味がある。一風変わった骨のあるワインだ。